憧れのマイホームといえば、新築一戸建てや新築分譲マンションでしょうか?最近は、新築よりも中古マンションを格安で購入し、自分好みにリノベーションをする方が増えています。
中古マンションのリノベーションは、新築を購入するよりも節約できる上に、自分の理想の間取りも実現することができるからです。
しかし、リノベーションといっても誰にどう依頼すれば良いのか、どのくらいの費用や期間がかかるのかなどは、全く知識や手順を知らないと、スムーズに事が運びません。
そこで今回は、中古マンションのリノベーションを成功させるためのポイントと全手順についてご紹介します。
■まずは手近なところのリノベーション会社を探す!
中古マンションの購入なら、不動産会社で探せばいいのではないかと思われる方も多いでしょうが、不動産会社は不動産の取引が専門のところが多い傾向にあります。
しかし、中にはリノベーションやリフォームも手掛けている場合がありますので、不動産会社に聞いてみるのも手です。
これまでは、中古マンションをリノベーションする場合、リノベーション会社、不動産会社、金融機関をそれぞれ回らなければなりませんでしたが、今は、ワンストップでできるリノベーション専門会社が増えていますので、インターネット等でリサーチしてみましょう。
そして、興味のあるリノベーション会社を見つけたら、契約まで行かずとも、とにかくリノベーションでどこまで理想の間取りが実現可能なのかどうかを把握するためにも積極的に相談してみましょう。
■リノベーションの知識を深め、理想のプランニング計画を立てる
リノベーションに詳しい会社を見つけたら、物件探しと理想の家づくりのためのプランニングのスタートです。
1社だけを見学しても、なかなか参考になる空間づくりを思いつかない場合は、全国7エリアで開催されている「リノベーションEXPO」と呼ばれるイベントに参加し、リノベーションに関する知識やプラン作りのための知識を増やしていくのもおすすめです。
リノベーションEXPOは多数のリノベーション会社が参加しているので、よりフィーリングの合うリノベーション会社に出会える可能性も高いです。
■リノベーション会社に依頼する
信頼できるリノベーション会社が決まったら、契約です。
その会社が開催しているリノベーションセミナーや勉強会、相談会、モデルルームの見学などにも積極的に参加し、より知識を深め、参考になる間取りをたくさん見ておき、マイホームのリノベーションプランに生かすのがおすすめです。
■資金計画を立てる
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資金計画
中古マンションを理想の空間に変更するためには、住みたい街のエリアやお部屋の広さの希望を具体的に担当者に伝え、その家を実現するにはどのくらいの費用が必要で、ご自身はまでなら金融機関にお金を借りられるのかを把握する必要があります。
そして、物件の費用、リノベーション費用、マンション購入後にかかる諸費用や引っ越し代、毎月のマンション維持費(駐車場代、管理費、修繕積立金など)を支払っても予算オーバーせず、家計を圧迫せずに生活できるかどうかも大切です。
こういった資金計画についても契約したリノベーション会社に相談に乗ってもらうことができます。
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物件とリノベーション費用を漏れなく見積もっているか?
価格の高い新築マンションを購入するよりも、安く購入できて自分の好きな間取りに変更できるリノベーションですが、これに大満足している方もいれば、後悔しておる方もいます。
その違いは、ずばり、見積もりの甘さです。
大掛かりな水道工事などが必要となり、結局修理代がかさみ、予算よりもオーバーし、新築と変わらないくらいお金がかかってしまったと後悔してしまうのです。
中古マンションのリノベーションで大満足できるかどうかは、内覧だけでは見えない部分の修復まで含めて検討できているかどうかが鍵となります。
信頼できるリノベーション専門会社に候補の物件を紹介してもらったら、外観や雰囲気だけに惑わされず、水まわりは特に念入りにチェックしましょう。
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リノベーション中の生活
金融機関からマンションの購入費用やリノベーション費用を融資してもらう場合、中古マンションを購入した時点から住宅ローンの返済は始まります。
しかし、リノベーション中は、そのマンションに住むことはできませんので、現在の住まい(または仮住まい)の二重の住居費がかかることを覚えておき、貯金を全て中古マンションの購入の頭金に充ててしまわないよう、注意しましょう。
■物件を決める
資金計画を立てたら、次はいよいよ理想の家づくりのための土台となる中古マンションの購入です。
ところで、物件探しで注意したいのは、エリア、築年数、マンションの階数の希望があっても、全てを満たす売り出し中の中古マンションに出会える確率はとても低いということです。
ですから、優先順位を決めて、妥協すべきところも前もってご家族と話し合っておきましょう。
中古マンションを決める際にチェックしたいのは以下の9点です。
- マンションの管理状況はしっかりしているか
- マンション全体の修繕計画の確認
- 騒音、近隣の環境の確認
- 駐車場や駐輪場の利用は可能か
- 構造上、リノベーションに適した物件か
- 住宅ローン控除が利用できる中古マンションか
- 定期借地権付きのマンションではないか
- 新築で購入するよりも魅力的なポイントがいくつもあるのか
- 水まわりなど、工事費用がかさむ箇所のリフォームをしても総費用で新築よりもお得か
後悔しない物件選びのためにも、チェックリストを作成しておくようにしましょう。
■住宅ローンの契約
実際に購入したい物件が見つかったら、売買契約に進みますが、その前に住宅ローンの仮審査をします。
資金計画の段階で、どのくらい融資してもらえるか、おおよその見当はついていますが、それはあくまでも買主さん本人の年齢、年収、勤続年数から算出した融資可能額です。
仮審査では、購入する中古マンションの担保価値を考慮した上で、いくら融資できるかを審査してもらいます。
仮審査が通れば、売買契約、本審査へとうつります。仮審査は長くても1週間前後で審査結果がわかりますが、本審査は1週間以上〜1ヶ月近くかかります。
リノベーション会社が融資してくれる金融機関を紹介してくれる場合も多いですが、他に懇意にしている金融機関があれば、そちらに融資を依頼しても構いません。
ただし、中古は資産価値が低いのでリノベーション費用込みの価格を借り入れられるかも金融機関を選ぶ際のポイントになります。
本審査を通過したら、融資実行に移ります。融資実行日は、買主、金融機関、司法書士、リノベーション会社(不動産会社)が揃って残代金決済、登記手続き、物件の引き渡しを行います。
銀行の営業時間に合わせ、平日の昼間に行うため、日程が決まったら、仕事を休むなどして必ず予定を空けておきましょう。
■工事完了&入居
住宅ローンの本審査に通過し、無事に中古マンションの売買契約が終了したら、いよいよ中古マンションのリノベーション開始です。
事前にまとめておいたプランに沿って、工事をしてくれる請負会社と契約を結びます。
工事については、クロスの張替えやトイレの交換など、簡単なリフォームであれば2日前後で終わりますが、間仕切りの変更など大掛かりなフルリノベーションの場合は少なくとも2ヶ月ほどかかると考えておきましょう。
もちろん、その間も住宅ローンの返済、仮住まいの生活費などはかかりますので、できるだけ節約して過ごすよう心がけましょう。
また、工事のスケジュール決まったら、マンションの管理組合やご近所に挨拶しに行きましょう。
工事が完了したら、請負会社と一緒に現場を確認します。施工に甘いところがないか、不具合などのチェックを行い、確認ができたらリノベーション完了、入居という流れになります。
■全てを一社に任せられるケースも
これまでリノベーション会社に的を絞ってお話をしてきましたが、西武開発のように不動産会社がリノベーションを手掛けている場合、物件探しからリノベーションの相談まで一社ですべてを行うことができます。
担当間の引継ぎもスムーズですし、リノベーションの可否や理想の改装ができるかどうかもすみやかに判断できます。こういった会社を探してみるのもいいでしょう。
■まとめ
いかがでしたか。今回は中古マンションのリノベーションで、知っておくと便利な知識や全体の流れについてご紹介しました。
これからマンションの購入をされる方や、リノベーションにご興味がある方のご参考になれば幸いです。