土地探しを行う場合、土地探しに関する基礎知識がないと失敗する可能性が高くなります。この記事では、土地探しでよくある失敗事例の紹介、失敗しない土地探しのコツ、土地を購入する際のチェックポイントなど、土地探しに必要な様々な知識について分かりやすく解説していきます。
土地探しの失敗事例
土地探しに失敗しないためには、どのような失敗があるのかを事前に知っておく必要があります。ここでは、土地探しにおいての主な失敗事例を3つご紹介します。
安く土地を購入したら、追加で予想以上の費用がかかった
土地を安く購入することは重要ですが、販売価格だけに注目すると失敗するケースがあります。例えば、地盤の脆弱な土地で、地盤改良が必要になったり、不整形地のため、家を建てる費用が高くなったりなど、結果的に購入後の費用がかかる場合があります。
ゴミの日になると自宅前で嫌な臭いがする
土地の生活環境、特にゴミ処理については事前に調査しておくことが重要です。
例えば角地を購入し、家を建てたところ、目の前がゴミの集積所だったケースでは、住み始めてからゴミの収集日に臭いがすることに気付いたり、散乱したゴミの片付けを行ったりなど、後悔することになります。
風が強い日に洗濯物を干せない
土地の生活環境でよくある失敗事例として、洗濯物を干せなくなったという事例があります。
子どものことを考慮し、小中学校の近くに家を建設。しかし学校のグラウンドが近いために、風が強い日に校庭の砂が舞って、天気が良くても洗濯物を外に干せないという状況に陥りました。
ここまで土地探しにおける様々な失敗事例についてお伝えしてきました。それでは、土地探しで失敗しないためにはどのようなポイントに注意すべきでしょうか。次項からは、失敗しない土地探しのコツを具体的にお伝えしていきます。
失敗しない土地探しのコツ
土地探しで失敗しないためには、様々なコツがあります。土地の選び方や不動産会社の選定方法、購入前の住環境のチェックポイントなど、一つ一つのコツについて詳細に解説していきます。
購入したい土地の条件や優先順位を決める
土地探しをなんとなく始めてしまうと、いつまでたっても決まりません。まずは購入したい土地の条件と優先順位を決めることが重要です。
具体的には、下記のような項目について決めておきましょう。
・どのエリアで探すのか
・どんな家を建てたいのか
・外せない条件は何か(土地の広さ、交通の便、治安、子育て環境など)
エリアについては、勤務地へのアクセスの利便性や都心部に住むか郊外で生活したいかなど、自分のライフスタイルに合わせて選択しましょう。家については大きさ、木造か鉄筋か、平屋か二階建てかなど、どんな家にするのかを明確に決めておきましょう。家の条件は、必要となる土地の広さにも関わってきます。
不動産会社に相談する
土地探しは、インターネットを利用して自分で土地を探すこともできます。しかし、時間と労力がかかりがちで、現実的な手段ではありません。
不動産会社に依頼して希望の広さや予算などを伝えておくことで、条件に沿った土地を紹介してくれます。ニーズは明確であればあるほど、不動産会社も紹介しやすくなります。希望するエリアが決まっている場合は、そのエリアの不動産会社に依頼すると良いでしょう。
購入前に住環境をチェックする
自分で現地に行って土地や周辺状況を確認するなど、購入前に住環境チェックすることが非常に大切です。
具体的には、交通の利便性、周辺施設、日当たり、騒音や臭気、夜間の人通りなどについて確認しましょう。上述の失敗事例にもあった通り、事前の下調べは土地探しの失敗を回避する上で最も大切なポイントです。不動産会社任せにしないで、時間を作ってしっかりと調査しましょう。
土地を購入する際のチェックポイント
土地を購入する際にはどのような点に注目すべきでしょうか。地盤や土地の形状といった物理的な面や建ぺい率容積率等、様々なチェックポイントについてお伝えしていきます。
ポイント1:地盤
購入を検討している土地が、地盤の弱い土地でないかどうかをチェックしましょう。
古い地図などで過去にどんな土地だったのかを確認することも大切です。
また地震の際に液状化現象が起こる可能性がないか、ハザードマップで確認しましょう。
地盤の状況によっては、地盤改良が必要になる可能性があります。
ポイント2:土地の形や方角
無理なく家を建築できる形状の土地かどうかをチェックしましょう。
台形や平行四辺形、三角形、旗竿地など、不整形地は土地自体の価格が安くなる一方で、建築費用は高くなるおそれがあります。また日差しを確保できそうな方角かどうかをチェックすることも非常に重要です。
ポイント3:周囲の土地との高低差
周囲の道路よりも低い位置に土地がないかを確認しましょう。
土地が低い位置にある場合、雨や地下水などが流れてくるおそれがあります。水がたまりやすく、雨が多いと地盤が緩くなりやすくなります。
ポイント4:法的な制限
土地には、建ぺい率や容積率という建築上の法的制限があります。建ぺい率は、敷地面積に占める建物面積の割合、容積率は、敷地面積に対する建物の延べ面積のことです。
そのほか土地が接する道路の種類や、道路までの距離の規定、住居用、工業用、商業用などの用途地域など、様々な規制があります。
法的な制限については事前に確認しておかないと、土地の広さはあっても思い通りの大きさの家を建てられないという事態に陥る可能性もあるので、十分に注意しましょう。
ポイント5:インフラの整備状況
上下水道やガスの本管が、前面道路に埋没しているかなど、インフラ整備の状況も確認しましょう。上下水道が遠くにある場合、住宅までの引き込み工事が必要になり、費用が発生する可能性があります。
ガスの本管がない場合は、オール電化でも対応可能です。道路は近くに通っているか、テレビやスマートフォンなどは問題なくつながるかなど、様々な生活インフラもチェックする必要があります。
土地探しは土地の条件設定と事前の調査が重要です
土地探しは単純な作業ではありません。立てる予定の家の面積を上回る広さの土地であればどこでも良いと言うわけではありません。実際に家を建てて住み始めた後、ゴミの集積場の近くで臭いに悩まされたり、繁華街の近くで騒音に悩まされたりする可能性もあります。
また、建ぺい率や容積率の関係から、広さは十分あったとしても、法的な整備が変わる場合もあります。
重要なのは土地探しを行うにあたって十分な知識を養うことです。まずはエリアやどんな家にするのかという具体的な条件を決めて不動産会社に依頼しましょう。候補になった土地について、地盤やインフラなどの事前調査をきちんと行うことで、土地探しの失敗を回避することができます。今回の記事が土地探しの上でお役に立てば幸いです。