良い不動産会社と悪い不動産会社の見分け方

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「新しい家に引っ越したい」「マイホームを手に入れたい」そんな時に必要になるのが、不動産会社。物件探しには不動産会社が不可欠。

理想の新居に出会えるか否かは、不動産会社の良し悪しにかかっていると言っても過言ではありません。

しかし、そこで気にかかるのが不動産会社にまつわるトラブル。

「住んでみたらあちこち破損があった」

「強引に契約させられた」

「部屋の素材がモデルルームと全く違った」

「トラブルがあったのに、全く対応してくれない……」などなど。

賃貸にしろ購入にしろ不動産にかかるお金は多額ですし、ましてその後住むところですから、トラブルは避けたいですよね。

今回は、不動産会社の営業という立場から、良い不動産会社と悪い不動産会社の見分け方についてお話します。

 ■店舗で見るべきポイント

「物件を探したい」と思って不動産会社を訪れますよね。物件より先に、店舗やスタッフの様子を見ましょう。

  • 挨拶はきちんとできているか

店舗に入って、挨拶もない会社は論外です。不動産業はサービス業でもあります。

「あのー」と声をかけなければ対応しないような不動産会社は、その後も積極的に動いてくれるとは考えにくいでしょう。

  • 看板は道路にはみ出していないか

繁華街や駅前の不動産会社にありがちなのが、物件の情報を貼った看板を表に出しているところ。よく見る光景ですよね。

自社内の敷地に収まっていればいいのですが、中には道路にはみ出している会社も。実は道路に看板を置くには、道路占用許可が必要となります。

店舗内に許可証が貼ってあればいいのですが、ない場合、モラルのなさを自分から物語っていることになります。

  • 書類はきちんと片付けられているか

机の上に雑然と書類が積み上げられている会社は注意が必要です。不動産の契約で扱う書類は個人情報の宝庫。それを積み上げているとなると、きちんと管理できるのか不安になりますね。

  • 宅地建物取引業の免許の見方

不動産の仲介業を営むには、宅地建物取引業の免許が必要となります。この免許番号にはちょっとした見方があります。

「免許交付者(更新回数)番号」という書き方がされているので、()の中の更新回数を見てみましょう。この数字が大きければ大きいほど、長く不動産業を営んでいる会社ということになります。

■物件探しから下見に行くまで

「この不動産会社に頼もう」と思ったら、いよいよ物件探し。目的のエリアや間取りや予算など、希望を伝えましょう。その時にも良い不動産会社の見分けポイントがあります。

  • 話をちゃんと聞いてくれているか

希望する物件の条件をしっかり聞いてくれるかどうかというのも大切なところです。

たとえ厳しそうな条件でも「そんなの無理だね」と無下に扱うのではなく、「ではこういった形はどうでしょう」と現実に即した形で提案してくれる会社を選びましょう。

特に予算面では、探しもせずに「もっと予算を上げれば大丈夫」という会社は要注意です。予算を増やせば良い物件があるのは当たり前の話。

仮に無理な金額であるなら、地域の相場に照らして、その旨を説明してくれる会社にしたいですね。

  • 下見はいくつまで?

不動産の下見は3件程度が平均ですが、全てのお客様がそうとは限りません。あなた自身が「もっと見たい」と言っているのに、しぶる会社は良いとは言えないでしょう。

ただし、下見を重ねている間に気になっていた物件が成約となってしまうケースもあります。譲れる条件や絶対に譲れない条件をまとめておきましょう。

  • デメリットも説明してくれる

実際に下見に行くと、写真ではわからなかった発見も多数あります。

例えば、リビングの写真はベランダから室内を映していたけれど、下見に来たら納得、目の前にビルが建っていた……など。あるいは浴室の写真がなかったが、古いタイプだったとか。

「理想と違ってがっかり」というケースも少なくありません。こういった場合、事前に教えてくれれば納得の上で現地に足を運ぶことができます。

物件に対するデメリットも伝えてくれるといいですね。

  • 成約をせかさない

物件を見に行ったら「ね! いいでしょう? ここに決めましょう!」とこちらの話も聞かずに成約を急かす会社は、良い不動産会社とは言えません。

確かに不動産会社にとって成約は売り上げにつながる重要なものですが、お客様にとってもこれから住む大切な家を紹介しているのです。納得がいくまで「待つ」という姿勢も大切です。

  • 入居時期は希望に応じてくれる?

成約と同様に、入居時期も希望を聞いてくれるか確かめましょう。「来月なると家賃が上がってしまうから、今決めたほうがいい」などという会社には要注意です。

以前は学生さんが移動する2月3月は家賃が値上がる傾向にありましたが、最近ではそういったことはあまり耳にしません。

■実はNG!? 不動産広告で使ってはいけない言葉

毎日のように新聞に入っている不動産広告。

時には郵便受けにポスティングされていますね。普段何気なく見ている広告ですが、不動産の広告に使って良い言葉と使ってはいけない言葉があるのはご存知ですか?

これらの用語は、不動産公正取引協議会で定められているんです。その一部をご紹介します。

用語の出典:http://www.sfkoutori.or.jp/jirei/hyouji/007/007_2.html

  • 「完全」「完ぺき」「絶対」「万全」等、全く欠けるところがないこと又は全く手落ちがないことを意味する用語

物件に対し、「完全」「完璧」というのはNGです。例えば「震度7の地震でも絶対に倒壊しません」といった場合、それを客観的に証明するのは無理ですよね。

耐震構造を信じてうっかり言ってしまいそうですが、広告表記としてはNGとされています。

ただし、これには例外があり、第三者機関の証明などがあれば表記してもよいとされています。

  • 「超」「当社だけ」「他に類を見ない」「抜群」など他社より優位に立つ言葉

こういった表現をする場合、客観的にその物件が該当しているかの証明が必要になります。

「超お買い得物件」と表記した場合、どうお買い得なのか相場や物件自体の現状とあわせて証明する必要があるのです。

  • 「買得」「掘出」「土地値」「格安」「投売り」「破格」「特安」「激安」「バーゲンセール」「安値」等、著しく安いという印象を与える用語

こちらも論拠となる事実を広告内に記載すればOKです。けれど、不動産の価格や賃料は市場の動向によって決まるもので、どんなに安い物件でも、相場を著しく下回ることは考えられません。

そういう場合には、必ず理由があり、例えば事故物件である場合には、その旨も記載する必要があります。

  • 物件について、「完売」等著しく人気が高く、売行きがよいという印象を与える用語

新築分譲マンションなどで、まだ売れ残りがあるのに「第1期完売御礼! いよいよ第2期販売開始」と謳うのは、表示違反となります。あれ? よく見かける文句ですよね。

この場合、気を付けなければいけないのは、完売が事実であればこの表示には問題ないということです。

「部屋が残っているのに売れている、と錯覚させてはいけない」という意味なので、この表示をしている=悪徳業者ではありませんのでご注意を。

■トラブルがもっとも多いのは退去の時

良い不動産屋と悪い不動産屋というテーマで語られると入居に関する記事が多くヒットします。が、不動産トラブルがもっとも多いのは、退去の時です。

入居者が退去する時に、その不動産屋の本当の姿が見えると言っても過言ではありません。

特に「退去費用をこんなに払うなんて聞いていない!」というクレームの場合、入居者が理解するまで説明をしなかったことが原因です。

  • 賃貸の退去をめぐるトラブル

賃貸物件の場合、退去の際には「原状回復」といって「入居する前の部屋の状態に戻す」ことが条件となります。この際、室内の設備に破損などがあれば、敷金を使用して回復させます。

また、ハウスクリーニングも同時に行うのが一般的です。金額が敷金内を下回れば入居者に返還し、上回れば余剰分が請求されます。

この時に「こんなにかかるなんて」あるいは「入居前からあった傷なのに自分に請求が来た」などというトラブルが生じることがあります。

○原状回復は「どこまで」?

一口に原状回復といっても、物件により細かな部分は違います。契約書内に記載されていることがほとんどですが、わからなければ不動産業者に説明を求めましょう。

具体的に何をどこまで直すのか、知った上で住むことも大切です。

○入居前、退去時には不動産会社にも立ち合いを

入居前に物件の状態を確認する際、大家さんや不動産業者にも立ち会ってもらいましょう。これだけで後日トラブルとなる要因はぐっと減ります。

■何か変だなと思ったら

不動産会社と接していて、「あれ?」と思うことがあるかもしれません。が、不動産知識がないために「これが普通なのかな?」とモヤモヤを抱えながら無理矢理に納得される方もいるでしょう。

そういった時に、第三者の意見を聞くことも大切です。こちらでは、不動産トラブルが起きた時の相談先をご紹介します。

  • 国民生活センター

http://www.kokusen.go.jp/ncac_index.html

食品や通販に対応してくれるイメージが強い国民生活センターですが、不動産トラブルの相談にも乗ってくれます。

  • 都道府県の土木課・土地整備課・建築課

不動産は国土交通省の管轄となります。

トラブルが起きた際、お住いの都道府県の消費者センターあるいは土木課・土地整備課・建築課(都道府県によって名称が異なります)でも相談に乗ってくれます。

  • 不動産トラブル事例データベース

http://www.retio.or.jp/trouble/

こちらは国土交通省が制作した不動産トラブルの事例を検索できるサイトです。過去の事例を検索してご自分の事例に近いものを見ることができます。

■まとめ

いかがでしたか? 今回は良い不動産会社と悪い不動産会社の見分け方についてお話ししました。物件探しには不動産会社が不可欠。

より良い不動産会社との出会いの参考になれば幸いです。

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