家を購入するのは人生の一大イベントですが、経験の少なさからどのように準備したら良いかわからない人も多いのではないでしょうか。周囲の経験者に聞くのも一つの方法ですが、マイホームに求める条件はそれぞれの家族で異なるので、他者のアドバイスが自分には当てはまらないことも想定されます。この記事では、マイホームを購入するメリットと注意点、よくある失敗談から購入前の準備のやり方まで、マイホーム購入後に後悔しないための具体的な方法についてお伝えします。
憧れのマイホームのメリット
マイホームには賃貸物件に比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。マイホーム購入には経済面や生活面で大きなメリットがあります。ここではマイホームの主な3つのメリットについてお伝えしていきます。
マイホームのメリットとして、賃貸よりも自分の家に対して愛着が湧く点が挙げられます。自分のものだからこそ、綺麗に掃除したり、傷まないように大切に使ったりするでしょう。
持ち家は将来的には自分の資産になります。賃貸物件では、長年家賃を払って住み続けても自分のものにはなりません。マイホームは家賃の代わりに住宅ローンを返済する形になり、自己資産になるという経済的なメリットがあります。
マイホームは自分の家なので、自由にペットを飼えるしガーデニングもできます。必要に応じて壁紙を変えたり、間取りを変更したりといったリフォームやリノベーションもできます。誰にも気兼ねせずに自分の理想の家をアレンジできるのがマイホームの大きな魅力といえます。
あらかじめ注意しておきたい「家を買うということ」
マイホームを購入する選択は、たくさんのメリットがある一方で、理解しておくべき注意点もあります。家の購入後に後悔しないためにも事前にしっかりと確認しておきましょう。
持ち家を購入した場合、引っ越しすることは難しくなります。例えば立地や環境が気に入らなかったり、近隣住民との関係が悪化したりといったトラブルや問題が起こった場合も、賃貸物件と違って簡単に違う場所に引っ越しができない点はあらかじめ留意しておきましょう。
マイホームを検討している人が勘違いしやすい点ですが、「住宅ローン＝月々の家賃」と考えて、その他の費用を見落としがちです。具体的には月々の住宅ローンの返済の他に固定資産税や管理費の支払いがあります。またマンションの場合は修繕積立金があり、車があれば駐車スペースの支払いといった費用がかかります。
家の住み心地だけでなく、周辺環境の良し悪しが日々の暮らしに影響します。駅からの距離や学校に近いといった立地条件だけでなく、周辺の自然環境や近隣住民との関係、治安なども、家を購入する際には重要な条件となります。
知っておきたいマイホーム購入の失敗談
家族構成は時間の経過ととも変化します。家を購入してから子供が増える、親との同居が決まるなど、家を買った時点とのズレが出てきて、家の状態が家族の生活に適さない状態になる可能性があります。リノベーションやリフォームによって間取りを変えて部屋を増やすなどの変更は可能ですが、家の購入前にあらかじめ将来設計をしておく必要があります。
家の資産価値は築年数が古くなるとともに下がってきます。団信（団体信用生命保険）があるため、万が一の時でも家は残りますが、買った当時と同じ資産価値の家が残るわけではなく、多くの場合は資産価値としては下がっていくことは留意しておきましょう。
マイホーム購入後の失敗談として、周辺環境について十分に確認していなかったというケースがあります。特に注文住宅の場合は、物件の状態だけを重視しがちで周辺環境を見ていないことが多いです。家を購入する際は、家の設備や内装だけにこだわるのではなく、家の外の状態にもきちんと注意を払いましょう。
マイホーム購入前の準備が大切
マイホーム購入に何よりも大切なのが、購入前の準備です。入念な準備は一生の買い物で後悔しないために欠かせないポイントとなります。ここからは家を買うにあたって行うべき準備について一つ一つ確認しましょう。
マイホーム購入には資金計画をきちんと立てることが必要不可欠です。将来的に起こり得る様々な出来事にも対応できるように、住宅ローンの返済計画には余裕を持たせておきましょう。頭金は少なければ借り入れ金が増えて、利子が増えます。住宅ローンは長期間に渡って返済していくものなので、わずかな金額の違いでも総返済額が大きく異なってきます。頭金と返済額のバランスについては慎重に検討しましょう。
都心に住むことや先進的な設備を備えた住宅など、マイホーム購入を検討している時は夢が膨らむ一方ですが、現実的で身の丈に合った物件を選ぶことは大切なことです。維持管理の費用と物件は見合っているか、退職や大きくなった子供達が家を出るといったライフスタイルの変化後も住み続けることができるのか、冷静な目で物件を見直すことが重要です。
住宅ローンが返済できなくなるリスクという、あまり考えたくない事柄も想定しておく必要があります。定年退職時や年収が下がった場合にどう対応するのか、自分を含め家族間でもしっかりと考えておきましょう。
家の購入で後悔しないためには十分な準備と下調べが肝心です
マイホームには大きなメリットがある一方で、当然ながらリスクもあります。そのためマイホーム購入の前に「もし失敗したらどうしよう」といった不安や弱気を抱える人は多いです。未来に何が起こるかはわかりませんが、しっかりと未来を見据えて対策をとっておけば、万一のトラブルや予想外の出来事が起こっても自信を持った対応をすることができます。
マイホームの購入前に、マイホームのメリットとリスクの両面についてきちんと理解しましょう。その上で家族とも相談して将来設計を行い、資金計画を元に周辺環境も整った現実的な物件を選ぶことが、家選びで後悔しないための何よりの対策です。今回ご紹介した内容が家を購入する際のご参考になれば幸いです。
