分譲住宅とは?憧れのマイホームを手に入れるために

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「そろそろ賃貸を卒業して、憧れのマイホームを購入しよう!」

そう思い始めたら、ハウスメーカーや工務店、不動産会社などに行かれたり、インターネットで希望のエリアにある家や土地を検索されたりする方も多いのではないでしょうか。

ところで、家探しや土地探しをしていると、「分譲住宅」という言葉を目にしたことはないでしょうか。分譲住宅に限らず、「注文住宅」、「建売住宅」、「分譲マンション」などいろいろな呼び方があるため、言葉は知っていても、具体的にどのような違いがあるのか実はよく知らないと言う方もおられるのではないでしょうか。

そこで今回は、「分譲住宅」とはどのような家のことを言うのか、「注文住宅」や「建売住宅」とは何が違うのかをご紹介しましょう。また、分譲住宅のメリット・デメリット、そして分譲住宅の購入が向いている人、向いていない人についてもご紹介します。

1、分譲住宅とは

分譲住宅という言葉はよく目にしたり、耳にしたりするけれど、どのような住宅のことを指すのでしょうか。

分譲住宅とはすでに売ることを目的に建てられた新築の家のことを言います。土地を分譲し、そこに家を建ててから販売するという意味で、分譲住宅と呼んでいます。

ところで、建売住宅、注文住宅、分譲マンションなどの言葉もよく聞きますが、これらとはどのような違いがあるのでしょうか。

(1)建売住宅と分譲住宅の違い

出典:https://suumo.jp/jj/bukken/shosai

建売住宅は、分譲住宅とほとんど同じと考えて構いません。家を建ててから、土地と建物を販売しています。ただ、建売住宅と分譲住宅との違いをあえて言うなら、売り出し方です。一軒ずつ個別に売り出すか、まとめて売り出すかで呼び方を変えている不動産会社もあるので、どちらの意味も知っておくと損はありません。

まず、既存の住宅の間にポツンと一軒だけ新築を販売している家を見たことはありませんか。こういった戸建住宅を建売住宅と呼びます。建売住宅として売り出されるのは、家と土地を売りたいけれど、築年数が古く、このままでは売れないと考えた売主さんが、一旦家を壊して新たに建て直してから売り出すと言うパターンが多いからです。だから建売住宅は一軒ずつ広告を出すことが多いのです。

一方、分譲住宅は、土地を分割してそれぞれ、1号地、2号地、3号地など、番号をつけてまとめて広告を打ち出し、販売します。何軒か同じようなデザインの家が密集して一区画に並んでいるのが分譲住宅の特徴です。

出典:http://www.bungofudousan.jp/house_built/

(2)注文住宅と分譲住宅の違い

出典:https://www.shutterstock.com/ja/image-photo

それでは、注文住宅と分譲住宅の違いとは何なのでしょうか。分譲住宅はすでに建物が建っている状態で売り出されていますが、注文住宅の場合は、家の構造や間取りを自分たちで自由にプランニングできる住宅のことです。つまり、土地だけを先に選び、建物はプランを決めてから建てていくと言うのが注文住宅です。

分譲住宅の場合は、宅地を分譲(所有権を譲渡)する際に、建物を建て、その土地と建物込みの価格で売り出されていますが、注文住宅の場合は、自分の予算次第で価格が変化します。

(3)建築条件付きの土地

注文住宅でもなく建売住宅でもないけれども、土地を先に購入してから、ある程度自分でプランを立てられると言う物件もあります。これを「建築条件付きの土地(物件)」とか「売建(うりたて)住宅」と呼びます。

建築条件付きの土地は、文字どおり、土地を買った後に、自由に家を建てられるわけではなく、家を建てるにあたって条件があるということです。例えば、家を建てる業者を決められているとか、間取りを全て自由に決められるのではなく、いくつかのパターンから選ぶというような条件が付きます。

そのため、注文住宅よりもコストは安く、建売住宅や分譲住宅よりも少しコストが高くなるというような位置づけになります。

(4)分譲マンションと分譲住宅の違い

出典:https://www.shutterstock.com/ja/image-photo

分譲マンションと分譲住宅の違いは建物が集合住宅か一戸建てかの違いで、建物を建ててから販売されるという形態は変わりません。一棟のマンションの売り出しが一斉に行われるので、新築のマンションを売り出す時には、「分譲(一つの大きな宅地を分けて所有権を譲渡する)」という言い方をします。

2、分譲住宅のメリットとデメリット

分譲住宅の言葉の意味が明確になったところで、次は分譲住宅のメリットとデメリットについてご紹介しましょう。一戸建てを検討される方は、注文住宅と迷われる方も多いので、その点についても比較しながら、どういう方が分譲住宅の購入に向いているのかまとめます。

(1)分譲住宅の3つのメリット

分譲住宅のメリットは以下の3つにまとめられます。

①コストが抑えられる

分譲住宅は、何軒かまとめて同じような間取りや内装になっているので、施工業者は安く建築することができます。その分、注文住宅よりもコストが大幅に抑えられ、消費者もお得に新築一戸建て購入することができます。

②実際に内覧してから購入できる

理想の間取りを実現したいと、注文住宅を選ばれる方も多いですが、更地の状態では実際の日当たりや空間を予想してプランニングするのは素人には難しいです。実際に注文通りに建ててもらったのに、いざ住んでみると使い勝手が悪かったり、イメージと違ったりすることも多いので、注文住宅は注意が必要なのです。

しかし、分譲住宅なら、すでに家が建っているので、内覧をしてから購入することが可能です。家具の配置や部屋割りなども決めてから購入できるので、実際に住んだらどんな雰囲気になるのかが掴みやすいのがメリットです。

③契約がスムーズに運ぶ

分譲住宅に限らず、新築の購入全般に言えることでもあるのですが、売主が施工業者やハウスメーカーなど企業相手なので、トラブルが少なく、契約がスムーズに運ぶところがメリットです。

中古物件を購入する場合、売主は個人であることが多いため、相手の人柄によっては契約がなかなか進まず、購入を断念してしまう可能性も否定できません。

(2)分譲住宅の3つのデメリット

次に、分譲住宅の3つのデメリットをまとめます。

①内装や外観のデザインが選べない

憧れのマイホームというと、自分好みのクロスを貼ったり、内装にしたりするのが楽しみの一つでもありますが、分譲住宅の場合は、出来上がっている家を購入するため、デザインに関しては、ある程度妥協する必要があります。

②手抜き工事を見抜くことが難しい

注文住宅の場合は、建築中の現場を確認できますが、建築済みである分譲住宅の場合は、工事の内容をチェックすることができません。そのため、きちんと仕様書通りに建築されているのか、手抜き工事はされていないか見抜くことが難しいです。

そこで、ご心配なら、別途費用は必要となりますが、購入前に個人的に一級建築士に依頼し、建築士立会いのもと、建築基準法にのっとった家がきちんと建てられているか、設計通りに建てられていて、欠陥や不具合などはないかをチェックしてもらうのが安心です。

また、最近は地震の心配をされる方も多いのですが、分譲住宅の場合、建築基準法を満たす仕様のギリギリで建てているケースも多いので、耐震等級が基準を満たす最低限レベルであることも考えられます。このように外観だけでは見えない部分もしっかり調べてから購入するようにしましょう。

③車の大きさも、その土地の広さに合わせなければならない

内装や外観を選べないのはもちろんですが、土地の大きさや庭の広さなどもあらかじめ決まっていて、変更は難しいため、車の大きさなども、その分譲地に合わせなければなりません。

ただ、最近は建ててしまう前から分譲予定地として売り出すハウスメーカーも増えており、間取りを数パターンから選ぶ、クロスやフロアの色を選べるなど、多少はデザインを選べる場合もありますので、購入したいエリアを絞って調べてみるのもおすすめです。

(3)あなたはどんなタイプ?分譲住宅の購入が向いている人とは?

ここまで、分譲住宅のメリットやデメリットについてご紹介しましたが、それでは、分譲住宅に住むのが向いている人とはどんなタイプの人なのでしょうか。最後に、注文住宅や分譲マンション向きの人と比較しながらまとめましょう。

①分譲住宅向きの人とは?

  • できるだけ早く入居したい
  • できるだけ予算を抑えたい
  • 家の間取りや外観、近隣の利便性などをじっくり見てから買いたい

このようなタイプの方は、分譲住宅向きです。

②注文住宅向きの人とは?

  • 外観や間取りプランを自由に決めたい
  • ハウスメーカーはもちろん工法も自分で決めたい
  • 契約から入居まで急いでいない
  • 時間がかかっても納得がいくまでじっくり検討したい

このようなタイプの方は注文住宅向きです。

③分譲マンション向きの人とは?

  • 定期的なメンテナンスや修繕のために積立てしておくのが苦手
  • 階段の上り下りが大変な二階や三階のある一戸建てよりも、フラットなフロアで生活が完結するマンションの方が好き
  • 煩わしいご近所付き合いは最低限にしたい

このようなタイプの方は分譲マンション向きです。

ご自分や一緒に生活する家族がどのタイプになるのかまとめて見て、家族が納得できるタイプの家を選びましょう。

④分譲住宅の購入前に!チェックしておきたい注意点

デメリットの項目でもご紹介しましたが、注文住宅の場合は、工事中に見学することが可能なのですが分譲住宅の場合は、すでに家が立った状態なので、万が一、手抜き工事をされていたら気づかない場合があります。

そこで、チェックしておきたいのがメーカーや工務店などによるアフタサービスの充実度です。もしも、住んで間もない時期なのに家に不具合がおきてしまった場合、どのくらい保証期間があるのか、設備機器は保証対象なのかなどもあらかじめ調べておくとより安心できるのではないでしょうか。

3、まとめ

いかがでしたか。今回は分譲住宅とはどんな家なのか、そして分譲住宅のメリットやデメリットについ比較しながらご紹介しました。

一生住むつもりで購入するマイホーム、後悔しないためにも、家族や自分が納得できる家を選びたいですね。また、土地や建物だけでなく、そのエリアの利便性や住環境、お子さんがいらっしゃる方なら街灯の有無、校区の確認などもしておくとより安心でしょう。今回の記事が、これからマイホームを購入されるご予定の皆様のご参考になれば幸いです。

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