何度も打ち合わせをして「これで完璧! 」と思ってリフォームを発注したのに、いざ工事がスタートしたら結局追加工事が発生し、予算オーバーしてしまった……という話をよく耳にします。
せっかくリフォームするのですから失敗したり後悔したりしたくないですよね。
私達西武開発ではリフォームも行っていますが、リフォームのコツを尋ねられることがしばしばあります。
リフォーム予算をしっかりおさえ理想のリフォームを実現していただくために、
ここではリフォーム前に知っておきたいことをしっかりチェックしていきましょう!
1、リフォームを失敗しないためにまずすべきこと
リフォームをするにあたってリフォームプランを練り、優先順位を書き出すことは何より大切。なぜなら、それをすることで余計な出費と予算オーバーを防ぐことができるからです。
そもそも予算オーバーには必ず理由があり、その理由の多くはしっかりとプランを練らなかった<ブレ>によるものであることが実に多いのです。
もちろん予算オーバーの原因は、工事が始まってからわかる予期せぬ補強工事等の追加工事以外の想定外の費用もあります。
ですが、契約後工事が始まってからプラン変更や追加の要望が出ることも少なくありません。また、せっかくリフォームするのだから、と家具やカーテンなどを新調することで想定外の出費がでがちです。
現にとある不動産会社のアンケートによると、契約後、想定外の出費も含めて追加費用が発生した人は約92%、その金額は平均192万円にものぼるのだそう。
決めた予算内でしっかりと理想のリフォームを実現するためにも、リフォームプランをしっかり練り、優先順位を決めましょう!
(1)リフォームプランの書き方
今お住まいの家のどの部分が気になり「どのような家にしたい! 」と思いリフォームすることを決意したのかを書きましょう。そして家族でリフォームしたい箇所のリストアップをし、優先順位もしっかり書いておきます。
もちろん優先度が高いのは老朽化などで早急にリフォームが必要な箇所や家族のほとんどが「ここはどうしてもリフォームしたい! 」と強く願っているところです。
私達リフォーム業者との打ち合わせで「あれもこれも」と予定していなかった所をどんどん追加し、逆に優先順位の高かった箇所が手薄になってしまうケースも少なくありません。ここでしっかり優先順位を決めておきましょう!
では実際にどのように書き出せばよいのか、例を見てみましょう。
(例)スタイリッシュモダンで無駄な物のないシンプルで清潔な家
<優先順位>
- 自然光が入る明るいリビングと会話が生まれる対面キッチン
- 重い茶色の建具は白を基調としたスタイリッシュな建具に
- 風通しがよく湿気がこもらないバスルーム
2、追加工事は事前に防げる!リフォーム追加工事の実例
リフォームの追加工事は事前にわかります。では早速ここから実際にどんな追加工事が発生しがちなのか見ていきましょう。
(1)打ち合わせ不足からくる追加工事5つのケース
打ち合わせの際しっかりと打ち合わせをしなかったため、「え? 知らなかった……」「ここもやってくれるんじゃなかったの?」ということも多く出てきます。
こちらの要望を伝えて、あとは予算内で全部やってくれるはず! と思って任せっぱなしではいけません。リフォームは不動産業者との二人三脚です。プロのアドバイスを受けながら、自分の希望の家を手に入れましょう。
基本的に、事前の説明はしっかりとされます。しかし、もし疑問点があれば、「このようにする場合、追加工事など発生する可能性はありますか? 費用を節約するにはどんなやり方が他にありますか?」など質問してください。
見積もりをもらった後も、「一式」と略して書いてある場合があります。この場合も、何が含まれていて何が含まれていないのか、わからない時はぜひ聞いてください。そして、一つ一つメモを取って残しておきましょう。
言った言わない、という話にならないよう、その場でしっかり確認し、さらに記録を取り、双方の思い違いを事前に防ぐのも大切なことです。
(2)壊してみないとわからない追加工事
大きな追加工事が発生しがちなのはこの「壊してみないとわからない」パターン。例えば壊してみたら床下が腐っていた、シロアリがいた、水回りが長年の使用で土台が腐っていた、などなど……。
実際、状態については解体してみないことにはハッキリとわかりませんが、私達のように経験豊富な業者ならば、ある程度予測ができます。
「どんな追加費用が発生する可能性があるのか」
「このようなケースの場合、見積もり以外にいくらくらい追加工事費用がかかるか」についてしっかりと工事前に確認しておきましょう!
(3)結局自分で追加したくなるケース
リフォームしたせいで新しい部分と古い部分の差が気になってしまい、あれやこれやと追加してしまうケースが実に多いのです。
- 家具やカーテンなど
- 表札を新しくしたい
- 照明器具も新しい部屋に合わせて新調したい
- スイッチプレートも新しく変えたい
- コンセントの増設をしたい
などなど……
これはあくまで一部の例です。ご自身でも今部屋を見回して気になっている箇所を細かいところまで全て書き出してみてください。それらもしっかりリストアップし、大きなリフォームの下に優先順位を書き込んでおきましょう。
そしてここまで追加するといくらになるのか、など事前に予測できる追加工事について金額を出してもらい把握しておきましょう。
(4)ついでに……という甘い誘惑に惑わされないようにしよう
リフォーム工事が進むと、業者や大工さんから「もっとこうした方が使い勝手がよくなるから、ここもついでにやってしまってはどうでしょう?」と言われる場合があります。
どうせリフォームするならば、とその場で「じゃあ、ここもお願いします!」と言ってしまい、追加工事費用がかさむこともよくあり、これが大きな追加工事費用を生む事になります。
追加工事を打診された際は必ず内容をしっかり確認し、追加する場合はいくらかかるのか必ず見積もりを出してもらうようにしてから決定するようにしましょう。
(5)他社に支払いが発生しそうな追加費用はないか聞いておく
システムキッチンのリフォームに関わるガス工事費用が見積書に記載されていないこともよくあります。というのもこれは、施主からガス会社に工事費用を直接支払うようになることが多いためです。
仮にリフォーム業者がガス供給会社に工事依頼をした場合も、そのガス工事費用は施主が負担する必要があり、そういった取り決めを施主が忘れてしまったために後々トラブル……ということがよくあるのです。
このようなトラブルを防ぎたい場合、先のケースのように「例えばガス工事など、他社に支払が発生しそうな費用はあるか」と聞いてみましょう。その辺りも見積書の備考欄などに記載してもらえば安心ですね。
ここまでのように、想定外の追加費用は事前に知り防ぐ事が出来ますので、打ち合わせの際や見積もり提示の際にしっかりと聞いておきましょう!
(6)工事着工後の仕様変更は避ける!
工事が始まってから「ここはこの方がよいかも……」という思いがこみ上げてきて仕様変更するケースもあります。
このようなケースですと、使用変更前と変更後の資材の二重発注となってしまい、工事が一時中断し工期が伸びるため、リフォーム費用をかなり押し上げてしまうことになります。
工事の仕上がり具合を見ながら決めたいのであれば、事前にその旨を業者に伝え、いつまでに決断すればよいのか、変更する場合はいくらくらいの追加費用が発生するのか、を聞いておきましょう。
3、費用削減はここでできる!費用削減6つのテクニック
ここでは実際どんな所に気をつければリフォーム費用を削減できるのかお伝えしていきましょう!
(1)できるだけ廃材が発生しない工法を選択する
産業廃棄物は家庭用ゴミとは違い、高い処理費用が発生します。ですので、できるだけ廃材の発生しない工法を選択することもできます。
例えば既存のフローリングを新しくする場合、ある一定の条件(下地が痛んでいないこと)をクリアすることで今のフローリングを剥がさず下地材としてそのまま使えて、廃材を減らすことができます。
これによりフローリング解体費用と廃材処分費用で3万~5万円節約することができます。
既存建物の状況や、施工面積によっても工事の対応が異なってきますので、リフォーム業者にどんどん質問して、廃材の発生しにくい最適な方法を見つけてもらうようにしましょう。
(2)優先順位に合わせて建材と設備のグレードを決める
リフォームプランの中の優先順位の高いところの建材・設備についてはやはり妥協したくありませんよね? そこで提案したいのは、優先順位の低い箇所について多少グレードを下げる、ということ。
とはいえ多少グレードを下げてもほとんど支障はありません。商品や建材、設備のグレードを下げる場合は、実際に見に行き決める事をお勧めします。
(3)優先順位の低い工事は先に見送る
リフォームをする! と決めると、せっかくなら、とあちこちリフォームしたくなるものです。いくらでも費用をかけられるのであれば問題ありませんが、なるべく費用をおさえたいのであれば、とにかく優先順位の高い箇所のみ一切の妥協なくリフォームし、優先順位の低い箇所については先に見送ることです。
(4)コストダウンについて業者に意見を求める
意外に思われるかもしれませんが、私達リフォーム業者にコストダウンの相談していただくのが一番の近道なのです。
妥協したくない部分はしっかりと伝えつつ、予算内で理想のリフォームを実現するためにどんな代替アイディアや商品、工法があるか積極的にお答えさせていただきます。
良いリフォームをしたい! と願っているのは施主だけではありません。ぜひ一緒に考えていきましょう。
(5)自分でできることをあらかじめ聞いておく
例えば今ある家具を移動したり、片付けたり掃除をする職人さんたちの手間を減らすことで費用をおさえることもできます。
そこで、工事に関わる部分で自分たちでできることは何か打ち合わせの時に聞き出し、その部分は自分たちでする、と伝えておきましょう。
(6)使えるものはなるべく再利用する
ついつい何でも新しくしたい! と思われるかもしれませんが、新調しなくても十分に使える設備や建材はなるべく再利用することで大きく費用をおさえることができます。
例えばキッチン。築年数にもよりますが、10年前後のキッチンの場合、ハウスクリーニングで汚れを除去したりするだけで十分だったりします。
仮にシステムキッチンを新品で購入するとなると、20万円以上の本体価格プラスオプション料金や工事費などが発生しますが、ハウスクリーニングなら5万円ほどでピカピカになる場合がほとんどです。
今ある設備をハウスクリーニングや移動だけでまかなえるかどうか、も合わせてリフォーム業者に聞き、余計な費用はおさえ本当に必要な箇所にリフォーム費用をかけるようにしましょう。
4、まとめ
リフォームは大きな金額がかかります。妥協をせず、最高のリフォームを実現するにはやはりここまで書いてきたとおり、しっかりとリフォーム業者と話し合う事です。
業者との打ち合わせはできるだけ家族全員で参加し、疑問点をその場で聞き不安を一つでもなくしていくことをお勧めします。
「もっと安くなりませんかね?」と値切るのではなく、この予算内でおさえるにはどんな工夫ができますか?とアドバイスを求め、家族全員が「リフォームしてよかった!」と思えるよう話し合いたいものです。もちろん、私達もそのお手伝いをさせていただきます。
ぜひこれを参考に、費用をおさえ失敗のない理想のリフォームを実現してください。