「やってしまった」間取りの失敗事例7選

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マイホームを手に入れるとなれば、「こんな家がいい!」とあれこれ欲が出てくるもの。けれど、いざ入居したら住みにくいなんてことにもなりかねません。
家は一生の買い物です。「やっぱり建て直す」なんてそうそうできませんよね。この記事では、よくある間取りの失敗と回避するための対策についてお話します。

1、玄関での「やってしまった」


家の入口である玄関。来客時には家の印象を最初に植え付ける場でもあります。そんな玄関での失敗間取りとは……

(1)真っ暗な上に収納がない!?

玄関は必ず扉を閉めるものなので、採光のことを忘れないようにしましょう。「ドア自体が光を通さない作りにしたら、昼なのに真っ暗な玄関に」というケースもあります。

また、玄関の収納と言えば靴箱だけをイメージしがち。ですが、玄関に置きたいものは靴だけではありませんよね。傘やベビーカー、小さなお子様がいるご家庭では公園での遊び道具やボールなど、外出時にさっと手に取れると便利なものはたくさんあります。

そういったものが収納できるスペースがあるかどうかで生活の快適さは大幅に変わります。

①玄関でのチェックポイント

玄関自体の広さも大切ですが、「何を置くか」をよく考えることが必要です。近年では高価な自転車を盗難防止のために玄関内に収納する方もいます。またよく聞くのが「コートかけを玄関に作るんだった」という声です。

ご自身やご家族で「玄関に置きたいもの」をリストアップすると玄関に必要な収納が見えてきます。
来客視点で玄関に立つことも大事です。

間取り図の上で、玄関から家の中を見た時、最初に見えるのは何かを確認してみましょう。視線の先にトイレや浴室があるのは避けたいところですね。こういった「自分以外の視点」で間取りを見ることも大切です。

2、キッチンでの「やってしまった」


かつて「女の城」と呼ばれていたキッチンですが、今では家族や来客時の交流スペースとして活用する方が増えています。そんなキッチンの失敗間取りとは……

(1)見えすぎるオープンキッチン

「料理をしながら家族と会話できる」として人気のオープンキッチン。特に小さなお子様がいるご家庭では、お子様を見守りながら調理ができるというメリットがあります。しかし、「見えすぎる」と言った難点も。

「家族といる時はいいけれど、来客時にキッチンが丸見え」という声も聞かれます。キッチンの収納としてパントリーや吊り棚を活用して、「見せる収納」を心がけましょう。

①家事動線を考えよう

キッチンにはさまざまなタイプがあります。広々としたキッチンに憧れを抱く方も多いのですが、実はコの字型のキッチンを選ぶ方も多いのです。理由は動線が最小限で済むから。

物を取る、しまう、調理するといったキッチンの中で必要な動きが、小さなスペースで完結するのです。
また、キッチンの動線を考える際には、冷蔵庫の向きも重要です。

両面開きの冷蔵庫なら良いのですが、片面の場合、設置位置を間違えるとシンクやコンロと反対側にドアが開いて無駄な動線が生じます。こちらも注意しましょう。

3、トイレでの「やってしまった」


家族が必ず使うトイレ。タンクレスタイプや自動開閉蓋付きなどさまざまなタイプがありますね。そんなトイレの失敗間取りとは……

(1)トイレの場所はどこにする?

特定の部屋の隣にトイレを設置すると、排水音が気になるケースがあります。また、来客が気になりトイレを使えないことも。誰もが安心して使用できる場所に設置するのがトイレで失敗しないコツです。

①出入りのしやすい共用スペースのそばに

トイレは特定の個室の傍ではなく、物置あるいは浴室などの共用スペースの隣に設置することをお勧めします。リビングでも良いのですが、お互いに気にしてしまいがちですね。

浴室の近くに設置すれば、水回りの設備を1か所にまとめられるのでコストダウンできるというメリットもあります。

4、収納スペースでの「やってしまった」


家族がいれば荷物があるのは当然。四季の着替えや靴、雑貨など物が溢れてしまいますね。そんな時に心強いのが収納スペース。ウォークインクローゼットや建て付け収納とさまざまなタイプがあります。

そんな収納の失敗間取りとは……

(1)収納スペースの過不足

家を建てる際に忘れてはいけないのが収納スペースです。「納戸をひとつ作ったからいいや」と安心していませんか?
収納スペースは、場所に応じて適切に用意するのが大事です。

例えば同じ読書好きな方でも「リビングで寛ぎながら本が読みたい」という方と「書斎でゆっくり読みたい」という方では、本棚を設ける部屋が違いますよね。特に忘れがちなのが、洗面台です。

家族分の歯ブラシや手洗い用の石鹸など、細々したものをおくスペースやそれらのストックを収納する場所が必要になります。今お住いの家の中で、どの部屋に何があるのか確認してみましょう。

その上で、新しい家にしたらどこに置くのかを考えると、どの部屋にどんな収納が必要なのかおのずと見えてきます。
逆に「家を建てるのだからと建て付け収納をたくさん作ったら、家具がなさすぎてそっけない印象になってしまった」というケースもあります。

チェストや棚などの家具が好きな方は、目当ての家具が置けるスペースを用意したほうがいいでしょう。

(2)収納スペースが真っ暗!

収納スペースで見落としがちなのが明かりです。「そこまで広いウォークインクローゼットじゃないからいいや」と明かりをつけなかったら、ドアを閉めたら真っ暗に! なんてこともあります。

「隣の部屋から光が入るかと思ったら、思ったほど明るくなかった」というケースも。設計の段階で、採光に問題はないか確認しましょう。

①高さや奥行きを立体的に考えよう

「パントリーの棚に奥行きを取り過ぎて、小さな食材が見えなくなる」「ウォークインクローゼットに服が入りきらなかった」というケースはよくあります。

収納を考える際には、「どこに何をどれだけ置くか」を考えましょう。これは具体的であればあるほど良いです。例えば、今の住居のキッチンにあるものは新居に収まるのかどうか。炊飯器やコーヒーメーカーを置く場所は確保できているか、などです。

5、コンセントの位置で「やってしまった」


生活に欠かせない家電用品。コンセントは家電と切っても切り離せない関係です。そんなコンセントの失敗間取りとは……

(1)必要な場所にない!?

基本的にコンセントは部屋の下方に設置します。小さなお子様がいるご家庭では、いたずら防止のために子供部屋だけコンセントの位置を高くするケースもあります。

このコンセントでよくある事例が「入居していざ生活をしてみたら不便だった」というもの。例えば広いLDKの端にしかコンセントを設置しなかったため、掃除機をかける度にあちこちのコンセントに電源プラグを差し込んで回らないといけないケースやキッチンの低い位置にコンセントを設置したら、ほとんどの家電は台の上で使うため、延長コードが必要になったケースなどです。

①どの部屋で何に使うか考えよう

キッチンやリビングなど、ある程度家電を使うことが想定される場所では、必要なコンセントの数を予測できます。また、そこで使用する家電はどの高さで使うのかも考えましょう。

エアコンによっては専用のコンセントが必要なケースもあるので、事前にチェックしておくことをオススメします。

6、音の響きで「やってしまった」


日常の中でどうしても発生する生活音。足音やテレビ、排水音など、生活と切り離せないものです。そんな音に関する失敗間取りとは……

(1)吹き抜けにしたら会話が筒抜け!?

玄関やリビングを吹き抜けにすると、解放感があって良いと人気です。実はあの吹き抜け、光を通しますが音も吸い上げるのはご存知でしたか?

仮に玄関を吹き抜けにしたとすると、2階にいても玄関先での会話が聞こえるのです。音に敏感な方は気を付けたほうが良いでしょう。

(2)リビングの上に子供部屋

マンションやアパートの騒音問題としてしばしば取り上げられる「子供の足音」。これは戸建てでも変わりません。リビングや寝室の上を子供部屋にすると、足音が気になるケースも。

①間取り図を切って立体にしてみよう

間取り図のコピーを取り、音が出る部屋に色を塗って重ねてみましょう。特に上から下へは伝わりやすいので、寝室の上や横には注意が必要です。

7、外から見たら……「やってしまった」


ようやく完成した居心地の良い間取り。今までずっと家の内部を見て来ましたね。さて、これを外からみると……

(1)浴室が通りに面していた!?

「家の中にばかり気を取られていて、外との関係を考えていなかった」という方は実は多くいます。人通りのある道路のすぐ隣に浴室を配置してしまったケースや大きく窓を取ったら隣家から丸見えになってしまったケースなど。

他にも、「玄関を開けたらリビングまで一直線に見えて、部屋の惨状がバレた」というケースもあります。

①第三者目線でのイメージトレーニングも大事

マイホームというと内面だけに意識が集中しがちですが、ここは一歩引いて客観的に見てみましょう。周囲の環境と照らし合わせても無理のない間取りか、土地の方角と部屋の採光スペースは合っているかなどです。

また、自身がお客様になったつもりで動線も見てみましょう。せっかく建てるマイホームですから、誰にとっても心地よい家でありたいですね。

8、迷ったら、不動産担当に相談を


「こんな間取りにしたいけど、本当に居心地よいのかわからない」という場合には、遠慮せずに不動産担当に聞いてみましょう。いくつもの物件を見ているプロの目線から、アドバイスがもらえます。

9、やってしまった間取り、いつまでならキャンセルできる?


「この間取り、まずいのでは」と気付いた場合、いつまでなら変更が可能なのでしょう。すでに工事に入ってしまっている場合には、資材の発注もすでに済んでしまっているため撤回は難しいでしょう。

しかし、その前の段階。工事の準備に当たる「着工準備期間」であれば、まだ間に合う可能性があります。速やかに不動産担当に連絡して相談してみましょう。

10、まとめ

いかがでしたか? 今回はやってしまった間取りの失敗と回避策についてお話させていただきました。

この記事がマイホーム作りにお役に立てば幸いです。

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