アパート経営などの不動産投資をしよう! と思われた時に一番先に思い悩むのが新築にするか、中古にするかという点だと思います。
巷に溢れている情報や広告を見ると「中古アパートの方が利回りが良いからおすすめ」と書かれていますが、真実はどうなのでしょうか?
不動産営業担当である私が考えるに、新築・中古アパート経営どちらにとっても、目指す収益は、物件売買による目先の利益よりも、長期に渡り確実に得ることのできる家賃収入です。
ついつい「利回りが良い」という理由で決めがちですが、空室が立て続けにでる物件ですと意味がありません。
だからこそ「利回り良し悪し」や「購入価格が安い」というだけで判断するのではなく、長期に渡り投資をすることを前提に判断をしたいものですね。
そこで、この記事ではアパート投資を絶対失敗しないために知っておくべきポイントと、新築・中古アパートそれぞれのメリット・デメリットについてお伝えしていきます。
これからアパート投資を検討している方の参考にしていただけたら幸いです。
■新築アパートの3つメリット
それでは早速新築アパートのメリットについてト説明していきます。
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新築アパートは入居率の高く長期間入居してくれやすい
どうせ住むなら中古アパートよりも新築アパートに住みたいのが人の心理というものです。ということは「新築」というだけで「中古」よりも入居者が決まりやすい、ということですね。
こういう点も一つのブランドと言えます。また新築アパートは最新の設備を導入しているので人気があります。
賃借人の立場から考えると、カードキーやモニターフォン、そしてセキュリティ会社との契約が管理費に含まれているなどです。
セキュリティが万全な物件は多少家賃が高くてもニーズがあるため、入居者が決まりやすいのですね。
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修繕費などのコストを抑えられる
新築アパートの場合、だいたい15年間程度は地震などの天災に見舞われない限り大がかりな修繕や突発的な費用ほとんどないと言われています。
というのも現在では厳しい耐震基準で建築されているため、修繕の必要がしばらくなく⻑く運用できるのが大きな利点です。
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担保力が高く融資を受けやすい
不動産投資ローンを組む際、金融機関は築年数にもよりますが長い期間経過した古いアパートを担保として評価をしてくれません。
逆に新築アパートは建物を含め担保の価値が高いため、自己資金が少なくても有利な金利で融資を受けやすくなります。
■新築アパートのデメリット
新築アパートのデメリットとして一番にあげられるのは「物件価格の高さ」と言えるでしょう。
とはいえ先ほどメリットで述べた通り、担保力が高いため自己資金が少なくても融資を受けやすいため一概にデメリットとも言えなさそうです。
またもう一つあげるとすれば、購入したアパートの建設が遅れて家賃収入を得られない場合、自己負担をしなければならないというところでしょう。
ですが新築アパートは比較的入居者が見つかりやすいため、こちらも大きなマイナスとはならなさそうですね。
■中古アパートの3つのメリット
ではここからは、中古アパートのメリットについてみていきしょう。
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物件取得価格を安く抑えられる
同じような立地条件の場合、新築アパートに比べ中古マンションは3割程安く購入する事ができることが大きなメリットと言えます。
取得価格が安ければ毎月のローン返済額を抑えることができるので家計に対する影響も少なくすみます。
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利回りが高い
利回りとは、満室になった場合の年間賃料を物件価格で割った数字を言います。
当然取得価格が新築に比べ安いので利回りは高くなりますが、例えば空室が増えればその分利回りが低くなるので一概に「利回りが高い」ということだけとって決断するのはやめましょう。
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購入額を安く抑えられる分リノベーションで付加価値をつけられる
近頃人気のリノベーション。
新築アパートは間取りや設備が大体一緒ですが、中古アパートをリノベーションした物件は、お洒落で個性的な部屋が多く人気がとても高いため入居率を高く保つことができます。
■中古のアパートのデメリット
中古アパートのデメリットは、入居率の低さと言えるでしょう。余程お洒落にリノベーションしていない限り、「中古」というマイナスイメージがつきまといます。
とにかく住まいにはお金をかけたくないから最低限寝られればいい、という方以外は少しでも設備が整ったところに住みたい、と思うものです。
また、新築アパートに比べ融資の審査が厳しくなる傾向があるため、より多くの自己資金が必要になる場合があることです。
そして何より一番のデメリットは、建築された年や築年数にもよりますが、大掛かりな修繕費がかかる可能性がある、ということ。
東日本大震災後、耐震性を重視する人が増えてきたため中古マンションの購入を検討する場合は1981年以降に新耐震構造で建てられた物件かどうかを確認することも忘れないようにしましょう。
■まとめ
新築アパートと中古アパート、双方のメリット・デメリットを見て頂きましたがいかがでしたでしょうか?
営業マンや広告がいくら「利回りがよい」と進めてきても空室が続いているような物件の場合、マイナスの家賃分を自分で負担しなければなりません。
それが不動産投資の失敗の要因であるとも言えます。
営業トークの文言や広告に書いてある一見魅力的な数字や言葉に踊らされることなく、しっかり不動産投資について勉強し最悪の事態をさけ、実のある不動産投資を目指してくださいね。