「憧れのマイホームを手に入れたいけれど、中古マンションで、できるだけ安く購入したい」
このような要望をお持ちの買主さんも多いでしょう。
中古マンションを探す方法は、インターネットの不動産サイトや新聞の折り込み広告、ポスティングチラシなど様々な方法がありますが、闇雲に探しても、たくさんの物件の中から特に格安中古マンションを探すという作業はなかなか大変です。
そこで今回は、格安中古マンションの探し方と、よりリーズナブルに購入する方法についてご紹介します。
1、中古マンションの中でも特に格安物件を見つける方法
中古マンションを購入しようという方は、インターネットなどで不動産サイトを毎日検索されているのではないでしょうか。
しかし、毎日調べても掲載されているのは同じ物件ばかり……ということも少なくありません。
実は、このように、何週間も何ヶ月も同じ物件がインターネットサイトに掲載されているという状況は、いわゆる売れ残り物件で、売主さんがあまり価格を下げる気がないということを示しています。
こういった物件ばかりが目につくようであれば、早々にインターネットでの検索は諦め、信頼できる地元の不動産会社に駆け込んで相談するか、今住んでいる家を担当してくれていた不動産会社の営業担当者に相談してみるのがおすすめです。
「インターネットに載っていないのだから、他に物件はないだろう」などと諦めないでください。私たち不動産業者は、表に出ているよりはるかに多くの情報を持っています。
また、インターネットの検索サイトでは条件に入れきれない細かなニーズを聞き取り、適正な物件を紹介するなど、人を介すからできることもあるのです。
(1)掘り出し物件を世に出る前に探してもらう?
不動産業界では、「格安で良い条件の中古物件(いわゆる掘り出し物件)は世に出ない」というようなことをよく言われます。こちらは、正確には世に出た途端に売れてしまうというのが現状です。
一昔前なら不動産情報は、その土地の不動産屋だけが知り得る情報でした。
不動産情報を求める人たちは、不動産業者を介し、店頭の貼り紙や業者のネットワーク、新聞広告などで情報を集めていました。
しかし、これらの方法は迅速性や公平性に欠けるとし、より広く不動産情報を集めるシステムとして、レインズというオンラインネットワーク検索システムが誕生しました。
不動産売買を管轄する国土交通省では、売却される物件情報は、(一般媒介契約をした物件を除き)不動産流通を円滑にするために、レインズという不動産業者専用のネットワークに速やかに掲載するよう定めています。
したがって、よほどの悪徳業者でない限り、物件の囲い込みをすることは不可能。
すなわち、レインズに掲載された時点で、そのエリアの中古物件に興味のある買主さんを担当している不動産会社がすぐにその物件を紹介し、契約まで手続きをすることができるようになったのです。
ですから、「気になる物件を見つける」ではなく「気になる物件を教えてもらう」という考え方をした方がいいでしょう。
担当者も、レインズをチェックして「あ、これはあの人が希望していた物件だ」とすぐに連絡をすることができますし、そう言った物件はそれこそインターネットに掲載される間もなく、売買の手続きが完了してしまいます。
購入希望エリアに強い地元の不動産会社の営業担当者と信頼関係を築き、情報が出たらすぐに連絡をもらえるようにしておくことが狙った物件を押さえるコツです。
私たち西武開発のような地域密着型の不動産業者は、レインズを使ってもいち早く情報を得ることができます。そして、迅速な手続きをすることができるのです。
お得な物件を速やかに探すためには、私たち不動産業者にあなたの予算、希望エリア、いつまで探すか(期限)、そして、それぞれの妥協点を明確に伝えておいてください。
物件探しのお手伝いをさせていただきます。
(2)任意売却物件を探す
中古の格安物件を探していても、なかなか見つからない場合、任意売却の物件を紹介させていただくことがあります。
任意売却とは、住宅ローンの返済が困難になるなど、何らかの理由があり、住宅ローンの債務が残ったままの状態で金融機関の承認を受けて不動産を処分する方法です。
住宅ローンの返済が滞り、家が差し押さえられ、裁判所に競売にかけられると、時間がかかってしまうため、不動産会社の仲介で少し安い価格で一般の不動産売買と同様に売却することを言います。
買主側は、一般の中古マンションを購入するよりも、相場より3割近く安い価格で購入でき、買主は住宅ローンを利用することもできるというメリットがあります。
しかし、売主に対して、デメリットがあるケースもあります。任意売却物件でのデメリットは、
- 瑕疵担保責任を問えない
- 原則値引き交渉ができない
- 荷物が置かれたまま引き渡しになるケースがある
などです。こういったリスクを回避するためにも、任意売却に慣れている不動産会社に相談するのが良いでしょう。
2、できるだけリーズナブルに中古マンションを購入する方法
できるだけ安い中古マンションを買いたいけれど、やっぱり任意売却の物件より、一般の物件で、可能な限りリーズナブルに購入したいという考えをお持ちの方もおられるでしょう。
この場合には、売り出し価格からさらに値引きをしてもらう交渉術が必要です。
実は、中古マンションには、値引き交渉がしやすい物件としづらい物件があります。ここでは、値引き交渉がしやすい物件の見分け方や交渉方法のコツをご紹介します。
(1)居住中の物件を狙う
中古マンションの掘り出し物件の中でも、特に売主さんが現在その物件に居住中であるというケースは、値引き交渉がしやすく、売り出し価格よりもリーズナブルに購入できる可能性があります。
売主さんが居住中である物件は、どのような状況にあるかというと、以下の2パターンにあることが多いです。
①売り急いでおらず、「売れたらいいな」と思いながら売っている物件
こちらは値引き交渉がしづらい物件の例となります。
売りには出しているものの、すぐに手放すというわけではなく、「希望の条件での売買が成立したら家を手放そう」と構えている売主さんも多くいます。
このケースの場合は、住み替え先が決まっておらず、売れたら新しい家を購入しようと思っている余裕のある売主さんです。
この売主さんは、ゆっくり売るつもりなので、売却希望価格が相場より少し高めに設定されているはずです。
また、本気で売りたいと思うまで値下げをするつもりはないので、しつこく交渉しても結果につなげることは難しいでしょう。
引越し先は決まっているのか、いつ引っ越す予定なのか、売りたい理由は何か、などをリサーチし、曖昧な回答が返ってくるようなら、早々に候補対象から外した方が賢明です。
②住み替え先に引越しできず、やむなく住みながら売っている物件
こちらは、値引き交渉がしやすい物件の例です。
このケースは、「売れないと新しい家を購入する資金が足りないので早く売りたい」あるいは、「遠方に引っ越すのでとにかく早く売り切ってしまいたい」というような事情で売却を急いでいる売主さんです。
まず、一つずつの事例について見てみましょう。前者の新居を買い換える場合ですが、通常、買い替えするときは、売却と購入はできるだけ同時進行にするのがセオリーです。
しかし、そうはいっても、新居が決まる前に売れてしまうと、賃貸で仮住まいをしなければならず、引越し費用や家賃が多くかかります。
そのため、住居費を最小限に抑えるために、住みながらできるだけ早く売ってしまいたいという方が多いのです。
また、海外など、もう簡単には戻ってこられないくらい遠方への引越をされる方の場合も居住中で売られていることがあります。
海外転勤などは、引越しまでの準備期間も限られているため、売主さんには時間がありません。相場よりもかなり値下げしてでも売り切って退去したいのが本音です。
このような状況の物件では、売主さんが内覧を歓迎してくれますので、売りたい理由をリサーチしてみましょう。
③居住中マンションを狙い値引き交渉するコツ
居住中の中古マンションは、余裕があって値引きする気のない売主さんと、交渉次第で大幅に値引きしてくれる売主さんの大きく2つのタイプに分かれます。
見分けるには、物件の目星をつけたら、まず不動産業者に売却理由を尋ねることです。
最近は、個人情報保護の問題で、詳しいことは教えてもらえなくなりましたが、せっかく買った家を手放す心理を知りたいという買主の希望が無下にされることはありません。
「転勤」や「買い替え」など、大まかな理由くらいは教えてもらえます。また、「退去予定の時期」を売主さんに聞いてもらうのもおすすめです。
明確に退去時期が決まっていない売主さんは値引きする気はあまり無いと推測できます。
(2)住宅ローンの事前審査を受けておく
本当にその物件が気に入っており、少しでも安くなれば本当に購入するつもりだという場合は、売買契約前に、住宅ローンの事前審査を受けて、通過しておくのが値引き成功のコツです。
売主さんに、「値引きしてくれたら本当に買う」という本気度を伝えられますし、住宅ローン特約による契約解除というリスクを避けられるので安心してもらうことができます。
住宅ローンの事前審査(仮審査)は、後で借入額を減額することは可能ですので、とりあえずご自分がどのくらいお金を借りられるのか知っておくためにも事前審査を受けておくのはおすすめです。
まとめ
いかがでしたか。今回は、格安中古マンションの探し方と、その中でも特にリーズナブルに購入するコツについてご紹介しました。
この記事が中古マンションをご検討中の方のご参考になれば幸いです。